『カラマーゾフの兄弟(漫画版)』
カラマーゾフの兄弟(漫画版)
ドストエフスキーは難しい、読みにくいというのが一般的によく言われているので、作品の概要と大まかな流れを掴むために漫画版から入ってみました。原作をとても簡略化してある(そもそもページ数はある翻訳版では2000ページ近いのが、この漫画版は300ページ強。)ので、あくまでどんなお話か知りたいというレベルで読んでみました。
どんな内容?
作品ジャンルでいうといろんな要素があり、家族の愛憎劇、宗教、恋愛、サスペンス、ミステリーなどごった煮た感じです。ただ恐らくメインテーマは宗教観でしょうか。
ただ宗教について語られている内容や表現は私レベルでは理解できないので、色んな解説サイトやブログがあるのでそちらをググって調べてください。私なりの解釈で簡単に言えば、神はいるの?いないの?どっちなの?的なところでしょうか。
ストーリーと登場人物
1.カラマーゾフ家の話し合い
2.二人の女性とカラマーゾフ家の男達の関係
3.ミーチャ(ドミートリィ)の犯行
4.ゾシマ長老の死去と神への信仰心
5.イワンの迷いとスメルジャコフ(使用人)による告白
6.フョードル(父)殺しの裁判
登場人物は以下の通りです。
〈カラマーゾフ家〉
フョードル・カラマーゾフ(父)
ドミートリィ・カラマーゾフ(愛称;ミーチャ 長男)
イワン・カラマーゾフ(次男)
アレクセイ・カラマーゾフ(愛称;アリョーシャ 三男)
※長男と弟二人は母親が違う。
〈カラマーゾフ家と関係する人物〉
カテリーナ(ミーチャの許嫁、ミーチャの軍隊時代の上官の娘)
グルーシェンカ(フョードルとミーチャが取合う女性)
スメルジャコフ(カラマーゾフ家の召使)
グレゴリー(カラマーゾフ家の召使)
〈その他〉
ゾシマ長老(アリョーシャがいる僧院の長)
登場人物について関係性を補足しておきます。まず、ミーチャはカテリーナはいわくつきではありますが、許嫁という関係でありながらフョードルのお気に入りであるグルーシェンカを大変気に入り、父親と揉めています。さらにフョードルはグルーシェンカを使ってミーチャに遺産相続を減額する書類にサインをさせており、お金の面でも揉めています。フョードル、ミーチャ、イワンはそれぞれがそれぞれに警戒心のようなものを持っているようですが、アリョーシャに対しては各々信頼を寄せているというような感じです。
またミーチャの許嫁のカテリーナも、その立場にありながらも本心はイワンに好意があり、イワンもカテリーナが好きである描写があります。そして召使のスメルジャコフはイワンの信望者です。
アリョーシャは出家しており、ゾシマ長老の僧院で修行中。二人の兄をなんだかんだ慕っているようで、家族の仲裁をゾシマ長老に依頼して話し合いの場を設けている。この話し合いからストーリーは始まる、といった感じです。
ストーリーは次回の記事となります。